パプリカ

毎朝 娘のニコがピアノで米津玄師のパプリカを引いている

毎回同じところでつまずいているから

その音が最近の僕の目覚ましになっていた…

僕はといえば

コロナが流行りだし

未だ 我慢と待ちぼうけの日々で

道具と店を磨きながら

これも修業だと自分に言い聞かせて毎日を過ごしている

子供の頃から何1つ長続きする事が出来ない僕は

小学生から高校生までバスケットは続けていたが

本気でやれたのは高校の2年間だけだった

好きな子が出来てその子に良いところを見せたいという よこしまな考えだった 笑

もとから運動神経がない事は分かっていたので限界を感じていたから

本気にもならないでいた

(まるでマンガの主人公の様な言い分だけど ただ単に下手でレギュラーになれないだけだった 笑)

そんな僕でも唯一 続けている事が今の仕事だ

1つの事を長く続ける大変さや大切さをこんな時代になり尚更感じていて

これしか出来ないからと思いながらはじめた事が

今では この事しか出来ない僕の誇りなのかもしれない

「今は難しくてつまらないピアノでも長く続けていれば

いつかは弾ける様になって楽しくなるのだよ」って

娘にそう言いながら

長く続ける事の大切さを自分に言い聞かせているのだ

こないだニコのピアノの発表会があった

自信のないパプリカを辿々しく弾いていたけど

僕が目覚まし代わりに聞いていた苦手なパートはいつの間にかクリアしていて

バカ親な僕にはニコの弾くパプリカは誰よりも上手に聴こえた

諦めずに続ければいつか光は当たり夜明けは来る

その時に何ができるかが大事なんだと思う

それまで道具と店と自分を磨いて

待つ事にしよう

いつかの夜明けにお待ちしてます

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