今年も始まった

年の暮れから、新年の初めはあっと言う間にすぎてしまう
今年も始まった。

店を始めさせてもらい 今年で3年が過ぎる
いろんな人に来てもらい、時々話も聴かけせてもらっている。

その中に、たまにしか話せないが いつも興味深い話を聴かせてくれる
70過ぎの常連様がいる。

その方は 一代で会社を立ち上げ40年近くが経つそうだ

その大切な会社を 去年 他の会社に譲った。

ご自分はまだまだ元気だが、今のうちに譲ってしまうのがいいと
何年も前から考えていたらしい。

その方には跡継ぎがいなく、もしもの事があった時に
会社の社員の方々に迷惑をかけてしまう事があってはならないということからの決断らしい。

潔い

僕は尊敬している。

自分も同じぐらいの歳にはそういう考えを持っていたいと思った。

去年、奥様を先になくして ご自分で主婦業をやっていると
前向きに楽しそうに話している。

電子レンジの使い方が最近やっと分かったとか
スナックのママに 煮込みの作り方を教えて貰ったとか
楽しそうに話しているのを聞くと

強いお方だと本当に思う。

僕が同じ立場なら どれだけの孤独と寂しさだろうか

それを思うと 涙が出てしまう…。

あの常連様に 僕なら何ができるのか考えた事があった

何にも出来ないが、この店をいつもどうり続けて行くことだろうと思った。

たまに来た時 座れるように 端っこの席を空けとく事や

奥様の味じゃないが、僕の料理で待っていることかなと。

たまにだけど 息子になって話を聞いたり 話したり。

僕にはそんなことしか出来ないけど

待っていよう

それが僕があの店をやっている意味だ。

忘れてはいけない気持ちだ。

あの社長が90歳になっても来られるように

まだ3年、先はまだ長い

今年も頑張ろう。

2016年今年もよろしくお願いします。 +2988